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金城学院大学 非常勤講師 派遣
2011.5.2
- 【 金城学院大学 山田非常勤講師 デビュー 】
このように、ホスピスでの緩和医療に長年取り組まれ
また、「緩和医療」の名付け親でもある 金城学院大学 柏木学長の
肝いりで開催された 同学 薬学部における緩和ケア入門講座が、
現在、学者・民間問わず講師を招いて6年生対象に開催されています。
そのうち、4月21日「緩和ケアにおけるチームアプローチ」 と
28日「緩和ケアにおけるコミュニケーションケア」の2日間を
当グループ 山田靖子 統括センター長 が
民間の非常勤講師として教壇に立たせていただいたのであります。
今回は、その特別講座の様子をご紹介したいと思います。
4月21日(木)PM13:30講義開始
~この日の講義のポイント~
①緩和期におけるチームケアの視点 ②ライフケアグループでの在宅ケアの現場では・・・。
③薬剤師および他の専門職とその方法について。
④全人的痛み(身体的・心理的・社会的・思想的)の緩和のために。
⑤いのちへ寄り添うという視点 ( 人生観と死生観の理解 )
⑥まとめ
「患者や介護を受ける人々の様々な想いを理解したうえであれば、
在宅でも多職種連携することで、、痛みや苦痛にも対処できる十分な医療が可能なこと 。
そのうえ、病院治療が必要な時には病院にも戻れること など、
本人や家族から信頼と理解をしてもらうことから チームアプローチ は始まる・・・。
と 一日目の話を結びました。
あっというまに一週間・・・。
2回目の講義当日デス☆
2日目ともなると、緊張もあまりなくなりました・・。
それと、今日は大半が、得意な体験学習であるわけで。
4月28日(木)PM13:30講義開始
~この日の講義のポイント~
①コミュニケーションにあたっての基本的な態度。 ②共感するということ。
③言語的コミュニケーションと非言語的コミュニケーション。
④会話技法のプロセス(過程)。 ⑤コミュニケーション技法の実践。
⑥精神的な感性の重要性。 ⑦まとめ
「私たち対人援助に携わる専門職は、介護や医療が必要とする人々に、
専門的な知識を持って係わり、技術のサービスを行います。
しかしながら・・・、
それは、 人間としての係わりの姿勢 の上に成り立つことが前提であることを忘れてはなりません。
愛情を持って関わり、尽くし、支え、理解しようという心で接する場合と、
教えてやろう、憶えてほしいという押しつける気持ちで接する場合とでは、
その深さや信頼度が大きく違ってきます。」 とまとめています。
こうして2日間にわたって講義してきたわけですが、
受講して下さった学生のみなさんはどうだったんでしょう・・・・。
次に、ごく一部を紹介してみます。
~緩和ケアについて~
「自分が当たり前だと思っていることが、出来なくなったときのことを考えると、とても悲しいし、
どうすればいいかわからなくなると思う・・・。」
~終末期の方にどんな言葉をかけるべきか~
「心配させるような事はもちろんいけないし、何か無理なことを期待させるような言葉も、
よいのか悪いのか?微妙な所にある・・・。」
~ 声掛け ~
「患者さんの思いを受け止め、心から支えることのできる医療人になりたいです。」
~支える医療~
「延命治療がすべてではなく、いかにその人らしく最後まで生きることができるか
ということが大切だと感じました。」
~いのちの無限性について~
「患者さんには一人ひとりに、それまでの歴史があり、思いがあります。薬剤師は何が出来るのか?
と考えても正解は一つではないと思いました。」
~緩和医療でのチームケア~
「どうやってクライアントの方に最後にあなた達に出会えてよかった。いい人生だったといえるような
ケアが出来たらいいなと思いました。
そのためには、多職種で連携をしてクライアントの情報を共有して看取りのケアを考えてあげられたらと思います。
それと一緒に家族の方々のケアも必要だと思う・・・。」
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<後記>
さいごに、今回の緩和医療入門のコーディネーターである
同学学長 柏木 氏の 言葉 をご紹介したいと思います。
「別に、死にたいとか、いい人生を送りたいのではないんです。
だって、この世に生れ落ちてからずっと、
“死ぬこと” を背負ってきたんですから。
今まで随分と老いました。
大病もしてきました。
お医者さんにも手間を取らせました。
残すは “死ぬこと” だけ。
でも、わたしは死にたくない!
「いつ死んでもいい。」 なんて少しも思ってない。
だけど、それは必ずやってくる・・・。
わたしは生きているから。」
柏木哲夫 学長 講演 「いのちに寄り添う」 より引用
みなさんも考えてみてください。
今後も、社外で活躍する職員の皆さんの様子も伝えていきたいと考えています。
編 : 福祉事業本部長